更新日:2019/5/13

離婚と自宅の財産分与と住宅ローンの問題点

色々なケースがありますが、離婚時に、子ども学校の関係から、夫が主債務者となっている住宅ローン付き不動産(名義は夫100%か夫婦共有)を財産分与で妻100%名義にしたいという、話し合いをする夫婦はとても多いようです。

離婚に伴い婚姻後に取得した住宅を財産分与する場合、本来は、夫婦の共有財産として他の財産と同様に分与をすればよいといえます。
しかし住宅ローンを返済中の場合は融資を受けている金融機関(銀行など)を巻き込んだ対応が必要となり、単純に夫婦間合意だけで分与を行うわけにはいかないのです。

不動産の名義は、ローンとは直接は関係ないので、名義変更可能です。
しかし通常のローンは、「名義変更する際には銀行の承諾を要する」といった内容で契約します。

銀行は、名義がどうなっているか常にチェックしているわけではないので、銀行の承諾なく名義変更しても銀行が気づくことは、滞納しない限り通常は考えられませんが、万が一、銀行に知られた場合、最悪の場合は契約違反として一括返済を求められる可能性がでてきます。
銀行は返済がきちんと行われていれば、ローンを組んだ本人が引っ越しをしたり、名義を変更してもそれほど問題視することはないのが実情のようですが、住宅ローンの支払いに遅れがでてしまってから、離婚の事実や、承諾のない所有権移転が銀行にばれてしまった場合、銀行は非常に強硬な手段をとってくる可能性があることを認識しておく必要があります。

婚姻中に築いたマイナスの財産も、プラスの財産と同様財産分与の対象となりますから、住宅ローンの債務はどちらが引き継ぐのかをよく話し合って、きちんと銀行の承諾を得ることが大切です。

住宅の所有権の問題は、夫の持分を財産分与によって妻が譲り受けることで、妻の単独名義とすることができること。
住宅ローンの問題は、ローン返済中で金融期間(銀行など)の抵当権が設定されている場合、抵当権が設定されたままで所有権を移転する場合、抵当権者(銀行)の承諾を得る必要があること。
つまり、婚姻関係と住宅の所有権と債務(住宅ローン)の関係は、まったく関係ないことを理解しましょう。

※夫は妻へ自分の所有権持分を譲渡したことになるため、譲渡所得税の課税をされる場合があることも知っておいた方がよいでしょう。

離婚と住宅ローンの名義変更について(抵当権 )
夫名義で住宅ローンを組んでいる場合、離婚後、妻が家に住み続けるので、住宅ローンを妻名義に変更する場合、妻にそれなりの収入が必要です。審査をクリアーできれば、住宅ローンの名義を移し変えることが可能になります。しかし夫の時と、妻が単独で住宅ローンの残債に匹敵する額の住宅ローンの審査に通る必要があるため正社員として就業し、返済基準を満たす年収を得ている場合は問題ないといえますが、専業主婦やパートの場合は厳しいといえます。
この場合は、住宅を第三者へ売却することで住宅ローンを一括返済し手取金を夫婦で財産分与する方法のほか、負担付き贈与、夫婦間売買、現状維持などがありますが、一般的にはやむを得ず現状維持をする夫婦が多いようです。

現状維持とは、
離婚後も戸建てやマンションなど住宅の名義は夫のままにしておき、住宅ローン完済後に元夫から元妻へ財産分与として所有権移転をする内容の離婚協議書を作成して当面は現状維持する方法です。(妻が、履行引受という形で夫名義の住宅ローンの返済を続けていく場合もあります)
この場合、きちんと公正証書を作成して所有権について確定させ、住宅ローン完済後はすみやかに所有権の移転登記をするよう取り決めておきましょう。(勝手に夫側に売却等をされないように不動産に仮登記を入れておく等の対策を講じておくのもよいでしょう)

現状維持する場合の注意点は
将来、実際に登記簿上の所有権の移転を行った際に贈与とみなされることを防ぐため、税務署に相談の上、離婚成立時に分与側が譲渡所得の申告(譲渡所得税が生じない場合には、「譲渡所得の内訳書」)をしておく点、元夫が何らかの理由でローンが支払えなくなった場合、妻に返済能力がなければ家を手放さなければならないという不安定な状態で住宅ローンを完済するまで別れた夫と関係が続くという点です。

どの方法をとるにせよ、後々トラブルにならないように、誰がどのような形で住宅ローンを返済していくのか等を離婚協議公正証書の中でしっかりと法的に確定しておくことが大切です。

離婚の困ったへのアドバイス
兵庫県加古川市、加古郡播磨町、稲美町、高砂市、明石市、姫路市の離婚相談・離婚協議書作成・公正証書作成サポートの行政書士事務所



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