更新日:2018/10/10

遺言を残すメリット

「相続人同士がモメることなく相続手続きができること」
「遺族が遺産分割の方法について悩む負担が軽減されること」
「相続人以外にも財産をあげることができること」
が遺言を残すメリットです


相続が発生すると、相続人全員の意見を一致させて手続きを進めなければいけません。
その中で争いとまでいかなくても、遺言がないために、相続人間でいやな思いをすることがあります。
被相続人の生前は仲良かった親族間でさえ、権利意識の高まりから争いとなるケースもあります。
遺言で不動産などの財産を誰に相続させるのか明確に記載し遺言執行者を指定しておけば、
すぐに相続登記や預貯金の名義変更ができます。
けれども、遺言がない場合、相続財産の名義を変更するには
相続人全員が共同して遺産分割協議書を作成して
添付書類として金融機関や法務局などに提出することが必要です。

相続が発生した場合、遺言がなければ話し合いや法定相続にしたがって遺産分割が行われます。
遺産が現金だけならば分けやすいのですが、すぐに売れないものが遺産にあると難しくなります。
例えば不動産は、持っているだけで税金がかかりますし、売るにしても、いつ売るのかで値段が変わります。
また、一つの不動産が遺産の大部分である場合には、
遺産分割協議でどうやって相続分をわけるのか難しくなります。
話し合った結果、誰か一人が相続して他の相続人に金銭を支払うと決まった場合、
支払う金銭がすぐにない場合は、相続する側も遺産分割協議書に実印を押印してもらうのが難しくなります。
改正民法は、配偶者居住権を盛り込むことで高齢化社会へ対応できるようにしてありますが、
事前対策として、遺言を作成しておけば、
遺産分割の話し合いを通して起こり得る相続人同士の感情の対立を未然に防ぐことができます。

また、遺言がある場合は相続人以外にも財産を渡せます。
遺言がない場合は、法定相続人しか遺産を取得できませんが
相続人以外の世話になった方(内縁の妻など)に遺産を相続させたい場合など、
遺言を残しておくと自分の意思を反映させることができます。

改正民法では、相続人以外でも遺産を取得できる
「相続人以外の者の貢献を考慮するための制度」として、原則として公布の日(平成30年7月13日)
から1年以内に施行される制度が設定されましたが、現行法では、法定相続人のみの相続となります。
尚、相続人以外に財産を残す遺言をする場合は、
兄弟姉妹以外の相続人には遺留分があるため、遺留分を考慮するのがよいでしょう。

さらに、子どもがいない夫婦の場合、
遺言をしていたら相手の親(親がいない場合は兄弟)との争いを回避できます。
子どもがいない夫婦間で不幸があった場合、遺言書がないと配偶者の親や兄弟姉妹と
遺産分割協議をすることとなり、気まずいものとなる可能性もあります。
特に兄弟姉妹が法定相続をきっちり主張してきた場合は争いになりがちです。
特に遺言を残すメリットがあるケースといえるでしょう。

遺言では付言事項で感謝の気持ちや遺言内容の背景を伝えることもできます。
そのため、財産を少ししか渡せない相続人に対する配慮の気持ちも伝えることができます。

遺言をしないとどのようなデメリットがあるか

相続人同士で争いが起こる可能性があります。
相続人以外の誰かに財産をあげたいと思っていても、遺言書を残さないと財産が分配されることはありません。
遺産分割協議になった場合、相続人全員の合意が必要になりますので相続人が多いほどややこしくなる可能性が高く、相続人の中に未成年者がいた場合は更に複雑になります。
相続人が1人もいない人の場合は、遺言を残して世話になった人に財産をあげるなどの手続きを何もしていない場合は、原則、遺産は国のものになります。

特に遺言書の作成が必要なケース

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